任意売却の7つのデメリット|業者の選び方やリスク回避の方法は?
2020 06.4この記事はPRを含みます
任意売却とは?
任意売却とは、不動産ローンを返せなくなったときに、債務者が自分の不動産を売りに出して抵当権を解除する方法です。
不動産には融資している側の抵当権がついているため、持ち主が勝手に売却することができません。
そこで、不動産を売却してローンの残債の一部分を返済して抵当権を解除してから売却するやり方があり、それが任意売却と呼ばれています。
任意売却のデメリット7つ
任意売却とは抵当権を解除して住宅ローンを解消できる画期的な方法ですが、デメリットもあります。リスクが起こることを想定して、しっかりと覚悟を持って取り組む必要があります。
ここからは、任意売却のデメリットを7つご紹介していきます。
デメリット1:債務者や連帯保証人の同意が必要
任意売却には、債務者や連帯保証人の同意が必要だというデメリットがあります。
任意売却は住宅ローンを完済するための最終手段のため、あなたが住宅ローンを組むときに連帯保証人や債務者になってくれた人に対して迷惑を掛けることになります。
あなたの社会的な信用が、債務者の人たちの間でなくなってしまうことは必須です。しかし、迷惑をかけすぎないように任意売却をすることで、これ以上のデメリットを回避することができます。
デメリット2:競売にかかる危険性がある
任意売却をしようとするときに、競売にかかる危険性があるというデメリットがあります。
任意売却の際に競売にかかるデメリットがあるケースでは、不動産が売れない・債務者が任意売却に同意してくれないという理由が考えられます。
不動産価値が極端に低い場合は、任意売却をしても意味がないため、債務者である金融機関が応じてくれない場合があります。
また、債務者である融資側が絶対に任意売却に応じないケースもあります。
デメリット3:売買価格と残債に大きな差が出る
任意売却で売りに出しても、融資されたローンの金額を大きく下回る売却額になり、債務者への残債がたいへんな額になるデメリットが考えられます。
不動産の売却額が、ローンの金額にまったく至らないケースもあります。その場合は、金融機関への残債を自分の資産で補てんしなくてはいけなくなります。そのため、任意売却の大きなデメリットになります。
デメリット4:個人信用情報に登録される
任意売却をおこなうということは住宅ローンを滞納しているという証なので、個人信用情報に記録が残り、社会的な信用がいちじるしく低下する原因になります。
そのため任意売却をおこなうと、5年から7年ほどは新規の借入ができないというデメリットが生じてきます。カードや携帯電話の契約にも影響が出てしまうリスクがあります。
デメリット5:自分で専門業者を探す必要がある
任意売却は非常に専門性の高い売り方のため、普通の不動産会社では扱えないデメリットがあります。また、悪徳業者などに引っ掛かりやすい事項でもあるため、しかるべき不動産の専門家に相談する必要があります。
そのような専門的な業者を自分で探し出さなければいけないことも、任意売却のデメリットとなっています。
デメリット6:精神的に疲れる
任意売却は売却してみないと結果がどうなるかわからない部分が大きいため、販売促進に参加するなど、精神的なリスクが大きい点もデメリットとなっています。
任意売却をしても残債が払いきれない場合があります。そのようなときは返済のために多額の現金を用意しなくてはなりません。
また、任意売却は債務者に会わなければいけない精神的なリスクがあります。場合によっては、離婚した元配偶者との話し合いも必要になってきます。
デメリット7:早く引越ししなければいけないケースもある
任意売却をおこない買い主が早く見つかったら、その分、早めに引越さなければならないというデメリットがあります。
買い主との話し合いで引っ越し時期をすこし待ってもらうこともできますが、大抵はすぐに住居を出ることになります。
任意売却のデメリットを回避する方法3つ
任意売却にはさまざまなデメリットがあることがわかりましたが、回避する方法もあるのでご紹介していきます。
住宅ローンが払えなくなった人のために、任意売却は最善の道です。しかし不動産の売却価格がどうなるかなどの予想がつきにくい部分がデメリットとなり、二の足を踏んでしまう部分もあります。
任意売却を成功させるためにデメリットを回避する方法を、以下に3つあげて詳しくご説明していきますので参考にしてみてください。
回避する方法1:資金計画をしっかりと立てる
任意売却は住宅ローンの完済を目的におこなわれるものなので、売却価格や残債などの資金計画を綿密にしておく必要があります。
やみくもに任意売却をしても、デメリットのせいで精神的・金銭的負担が大きくなる可能性があります。
任意売却によりどれだけの返済ができるのか、現在の不動産の相場はどうなのか、補てんできる資産はどれだけあるのかなど、資金計画をしっかりと立ててから実行することが大切です。
回避する方法2:無理な返済計画は立てない
任意売却のデメリットを回避するうえで必要なことは、返済計画を早めにはじめることです。
任意売却を決意するまえに、住宅ローンが払えないとわかった時点で、返済のための行動を起こしておくことが、住宅ローンに余裕をもって完済していくための道です。
任意売却の買い主は一般の人です。任意売却をする期間が長い方が、良い買い手がついて売りやすく、返済計画も立てやすくなります。
回避する方法3:早めに専門家へ相談する
任意売却のデメリットを回避するために、専門業者へなるべく早めに相談しましょう。
住宅ローンを滞納するということはたいへんなことです。ブラックリストに載り社会的な信用がなくなりますし、新規の借入もできなくなります。
そのような事態をなるべく避けるためにも、失業や病気などでローンが払えない見通しがついた時点で、任意売却の専門家に相談にいきましょう。
任意売却専門業者の選び方4つ
見つけるのがたいへんだといわれる任意売却の専門家の探し方について以下にまとめておきます。任意売却の専門家はたくさん存在していますが、どの人に頼めば最良なのかの判断がとても難しいです。
任意売却の専門家を選ぶ際の判断材料を以下に詳しくあげていきます。ぜひ、任意売却をする際の参考にしてください。
選び方1:実績があるかどうか
任意売却のために専門家を選ぶ場合は、その業者が過去に任意売却の実績があるかどうかを基準にするとよいでしょう。
任意売却は特殊な売却方法なので、手続きなどが複雑です。任意売却に慣れている専門の業者を見つけて相談しましょう。
選び方2:専門知識を持った社員がいるか
任意売却のための専門業者を見つける場合は、任意売却の専門知識に詳しいスタッフがいるかどうかを基準にして選びましょう。
任意売却は複雑な手続きがおこなわれる特殊な売却方法です。悪徳業者に頼まないように注意が必要です。
社員の経歴などをホームページなどで調べてからよく話を聞いて、任意売却に詳しい専門スタッフがいる業者を探し出しましょう。
選び方3:弁護士や司法書士など他のネットワークがあるか
任意売却の手続きは複雑で難しい専門用語や法律の問題が出てくるので、弁護士や司法書士など、他のネットワークとも繋がりがある専門業者に頼みましょう。
任意売却を頼む専門業者が弁護士や司法書士などと繋がりがあると、債務整理の際に紹介してもらうことができます。任意売却をよりスムーズにおこなうことができます。
選び方4:任意売却の取扱いエリアかどうか
任意売却をおこなう業者の対応エリアが、自分が所有する不動産の場所と合致している必要があります。
任意売却をおこなう業者は、取扱いエリア内を熟知しています。任意売却をスムーズにおこなうことができるように、そのエリア専門の業者に頼みましょう。
任意売却のデメリットをよく理解して早めに専門家に相談しよう
任意売却は住宅ローンが滞った場合の最良の選択肢のひとつですが、デメリットもあるので、早めに良い専門家に相談をして計画的に返済を進める努力をしていきましょう。
任意売却により住宅ローンが完済できるかどうかは、正しい計画が組めるかどうかにかかっています。
任意売却に詳しく経験豊富な専門家の意見に従い、デメリットを回避しながら住宅ローンを返済していきましょう。