トランクルーム経営のメリット6つとデメリット3つ|経営の注意点は?
2020 10.21この記事はPRを含みます
トランクルーム経営とは
トランクルームとは、自宅では制限があり保管できないものを、使用料を払って保管してもらうサービスです。
トランクルームは最短1ヶ月から借りることができ、コインロッカー程度から大きめのワンルーム程度の広さまで、幅広く揃っています。都会の比較的狭いマンションに住んでいる人が利用する傾向にあります。
ここでは、そんなトランクルーム経営のメリット・デメリットなどを紹介します。
トランクルーム経営の種類
トランクルームには、大きく分けてルーム型とコンテナ型の2種類があります。
自分が持っている土地や経済状況、経営方針などを考慮し、それぞれのトランクルームの特徴や違いを踏まえた上でトランクルーム経営の計画に着手しましょう。
ルーム型
ルーム型のトランクルームは、建物の中にある部屋の一室、または一室の一部をパーティションで区切って、保管場所として利用者に提供します。
ルーム型は特に都市部に多いトランクルームで、空調システムも完備されています。保管環境や使い勝手が良いため、書籍やコレクションなどの保管に利用されています。
また、引越の際の一時預かりなどにも活用されます。使用料は、コンテナ型よりも保管環境が良いため高くなります。
コンテナ型
屋外型のトランクルームはコンテナ型と呼ばれ、海上輸送用のコンテナを設置するだけでトランクルーム経営が始められます。
土地とコンテナさえあれば始められるため、初期費用が安く使用料も安いのが特徴です。
ただし、空調設備等がないため、カビやすいものや熱や湿気に弱いデリケートな荷物の保管には適していません。レジャー用品や食器などの保管に利用されています。
トランクルーム経営のメリット6つ
トランクルーム経営はアパート・マンション経営などと同様、投資の一種であり、メリット・デメリットがあります。
トランクルーム経営を決める前に、しっかりとそのメリットとデメリットを把握したうえで準備を始めましょう。
それでは、まずトランクルーム経営のメリットを見ていきましょう。
メリット1:管理の手間がかからない
アパート・マンション経営は、場合によって高額な修繕費用が必要になりますが、トランクルームの管理はほとんど手間がかかりません。
トランクルーム経営においては、ルーム型やコンテナ型ともに利用者による建物の損壊はほとんどないため、修繕などの保守管理もわずかです。
また、定期的な巡回の必要性も少なく、最低限の清掃や草抜き、入金の通帳管理などの作業で事足りるでしょう。
メリット2:初期費用が安価
コンテナ型のトランクルーム経営は、更地にコンテナを設置するだけで、電気・水道・ガス工事はほとんどの場合必要がありません。
また、ルーム型のトランクルーム経営は、建物の部屋の空調設備さえ整えれば、その他の設備投資は必要ありません。
トランクルーム経営は、アパート・マンション経営のように数千万円以上の融資を受けて建物を建てる必要がなく、その他の不動産投資と比べてもリスクの低い土地活用法と言えるでしょう。
メリット3:収益性が高い
トランクルームの使用料金は月額2,000〜30,000円と幅がありますが、トランクルーム経営は比較的収益性が高い不動産投資です。
まず、初期投資費用と保守管理などの経費が安価であることから、他の土地活用よりも高い利回りが期待できます。
一方で、管理会社に委託すると約2割ほどの手数料を取られることや、土地や家屋の固定資産税がかかること、使用料が比較的安いことなどから、莫大な収益は期待できません。
メリット4:立地を選ばない
トランクルームは荷物を保管するだけのスペースであり、良好な住環境は必要ありません。
アパート・マンション経営の入居者は日当たりの良い部屋を好みますが、トランクルーム経営では、むしろ日が当たらない部屋や窓がない部屋の方が、日焼けによる変質や劣化を防ぐことができます。
ただし、荷物を運ぶために交通アクセスが良いという立地環境は重要です。
メリット5:経営リスクが低い
アパート・マンション経営の場合は、空室であっても管理費用は必要で、固定費がかかります。
しかし、トランクルーム経営の場合はランニングコストが低いため、空室が続いてもリスクは低いと言えます。
また、トランクルームは一度契約すると長期の契約になりやすい傾向があるため、より安定した経営ができます。
メリット6:利回りが高い
ルーム型のトランクルームには電気が必要であるものの、ガス・水道は不要であるため、トランクルーム経営は初期費用が抑えられ、高い利回りが期待できます。
初期費用が低ければ、当然初期費用の回収も早くなります。
トランクルーム経営の利回りは15~35%と言われており、計算上およそ3年から5年で初期費用の回収ができます。
トランクルーム経営のデメリット3つ
トランクルーム経営のメリットを見てきましたが、当然のことながらデメリットも存在します。
トランクルーム経営を決める前にそのデメリットを確認し、その対策を考えたうえで準備に着手しましょう。
それでは、トランクルーム経営のデメリットを3つ紹介します。
デメリット1:後発のトランクルームができたときのリスク
トランクルーム経営は初期費用が低いことから、低リスクで高利回りであり、運営業者が頻繁に新規経営者を募っている傾向があります。
将来的に新規経営者が身近な地域に増えると、トランクルーム利用者数に比べて供給過多になり、経営状態が悪くなる可能性があります。
後発のトランクルームができたときの対応を考えておくことも重要です。
デメリット2:集客方法が限られてしまいやすい
空地の活用方法としては、やはり賃貸アパート・マンションや駐車場賃貸が多いのが現状です。
つまり、トランクルーム経営は日本では未成熟な市場であるため、集客方法も多くはありません。
主な集客方法は、運営業者のサイトや看板、広告などと限られているため、トランクルーム自体の認知度を上げるとともに、集客方法が今後の課題と言えるでしょう。
デメリット3:地域によっては設置できないこともある
都市計画法で定められている用途地域の区分によっては、コンテナを置くことができないことがあります。そのため、コンテナ型のトランクルーム経営は限られた地域でしか行うことができません。
都市部ではない地域では人口が少ないことや、自宅や庭内の倉庫で保管する余裕があるため、トランクルームの利用者が少ない場合があります。
自分の土地がどのような用途地域になっているのかを、事前に役所で確認しておきましょう。
トランクルーム経営を行う際の注意点
トランクルーム経営は比較的負担が少ない土地活用法と言えますが、もちろんリスクがゼロではありません。
自分が長期にわたって安定した経営ができるように、利用者が安心・安全に利用できるように、事前に回避すべきリスクを想定しておきましょう。
ルーム型は立地によって賃料が変動する
ルーム型のトランクルームは、立地環境によって大きく使用料が変動します。当然、地価が高ければ使用料は上がります。
しかし、そこがトランクルームのニーズの高い地域か否かは、事前に正確な把握ができません。
また、コンテナ型のトランクルームに比べて使用料が高いこともあり、小さい面積のトランクルームを数多く設置することになりがちです。
すると、トランクルームの情報管理や滞納処理などが煩雑になってしまいます。
防犯カメラを設置する
現在、ルーム型のトランクルームは、そのほとんどに防犯カメラが設置されており、高いセキュリティと空調設備が強みとなっています。
一方、コンテナ型のトランクルームは防犯カメラの設置が少なく、リーズナブルな料金と広めのスペースが売りになっています。
ただ集客や安全性を上げるためには、コンテナ型トランクルームにも防犯カメラを設置するなどの盗難対策を施すことも、視野に入れるべきポイントと言えるでしょう。
トランクルーム経営を始めよう!
トランクルーム経営は初期費用、ランニングコストが比較的安価で済み、万が一の際は方向転換も容易であることから、初心者が選択しやすい土地活用法であると言えるでしょう。
一方で、トランクルーム経営はリスクが低いものの、爆発的に儲かるものではないことも頭に入れておくべきです。
また、新規経営者が増える傾向にもあるので、事前に市場調査をしっかりと行ってから経営を始めましょう。