「空室率」とは?|押さえておきたい空室リスクの原因3つと対策7つ
2020 10.21この記事はPRを含みます
空室率とは
賃貸マンションや、アパート経営などいわゆる不動産投資を行っている方や、これから行う予定のある方にとっては、とても重要な事である空室率とは、どのようなものなのでしょうか。
簡単に言えば読んで字のごとしで、空室のある割合の事です。空室率が上がることで家賃としての収入が減ったりします。
ここからは空室率が上がる原因など詳しくみていきます。
空室率の計算方法
空室率の計算方法は空室数を総室数で割って100をかけたもので表せます。ただし、この計算方法ですと、計算をした時点の空室率しかわかりません。一時的な空室率を算出してもその物件の正確な空室率とは言えないため、年間を通しての数字が必要です。
その数字を導き出すためには空室数×空室月数を全室数で割ることで、正確な空室率が求められます。
空室率が上がる原因とは
空室率の上昇はマンションやアパート経営にとって一番の問題です。空室率が上がることはすなわち、収入が減ることに繋がるからです。ではなぜ空室率が上がるのか、原因となる理由をこれから上げていきます。
原因を知ることにより対策も打てるので空室率上昇に対処し易くなるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
1:物件が増え続けている
空室率が上がる原因として物件の供給量の増加が挙げられます。
一時期よりは下火になってきましたが、不動産投資のブームがあり銀行融資に絡む問題も出たほどでした。その為多くの投資用の物件が増え、空室率の上昇につながっているようです。
相続税対策
2015年から相続税において基礎控除額が引き下げられ、実質増税になりました。
この基礎控除額が引き下げられたことにより、資産を多く持っていない層にも相続税に対する関心が高まり節税対策として不動産投資を考え、実行に移しました。その為、投資用物件の供給が増え空室率の上昇を招いているといわれています。
2:人口は減っている
空室率上昇の原因として、日本人の人口が減っていることがあげられます。賃貸マンションやアパートの入居者は単身者や若年層が多くこの年齢層が特に少なくなってきます。
人口が減っていまるので、流人人口が多い地域を選ばなければ空室率の上昇は避けられないでしょう。
3:空室の放置
空室率が上昇する原因は、空室に対しオーナーが何ら対策もせず放置してしまうこともあげられます。不動産投資や不動産経営には、知識やノウハウが必要でしょう。
昨今のブームに乗り始めた方は空室が出ても、一時的なものと受けとめ、空室対策を怠っていることも空室率の上昇の原因になっているといわれています。
空室リスクの対策7選
アパート経営、賃貸用ワンルームマンションのオーナーなど不動産を介して収入を得ようとすると、どうしても考えなくてはいけないのが入居率の問題です。
収入は入居者が払ってくれる家賃なので入居者が長期間入らない、ということは避けなければいけません。そこで空室を出さないように対策を取らないといけません。ここでは空室というリスクを避ける対策について紹介していきます。
1:フリーレント期間を設ける
空室リスクの対策として考えられるのは、1か月程度のフリーレント期間を設けて入居者の募集をすることです。
例えば月10万円の家賃の物件で考えると、通常なら年間120万円になりますが1か月のフリーレント期間を設けた場合は110万円と負担が減ります。
値下げしたほうがいいと思う方もいるかと思いますが、既入居者からの値引き要請が来ることを想定して、家賃の値下げではなくフリーレント期間を設けてみましょう。
2:家具を設置する
空室リスク対策の一つとして家具、家電を設置しましょう。家具、家電付き物件は単身者に人気があります。引っ越す場合の荷物が少なくなりますし、家具や家電を買う手間や出費が抑えられるので好まれる傾向があります。
家電でエアコンは必須です。あとは電子レンジ、冷蔵庫があればなおさらです。家具は、机、テーブルのほかに、カーテンは自分で選べるようにすることもアイデアとして面白いです。ネットで広告する場合にも家具があった方が写真映えするのでさらに効果が上がるでしょう。
3:エリアの検討
空室リスクの対策としてエリアを検討しましょう。空室率は、最寄り駅から物件までの距離が徒歩で10分以上かかると上昇する傾向にあります。
以上の事を検討しエリアを探すのが重要です。都市部でも周囲の活気がある方が、人気がありますので実際に現地に赴き、みてみしましょう。
4:ニーズに合ったデザイン
空室リスクの対策として入居者のニーズに合ったデザインを演出しましょう。特色のない部屋はよほど魅力的な立地か家賃が安くないとなかなか部屋が埋まりません。
そこでターゲットとする入居者のニーズに合わせた部屋のデザインを考えましょう。オーナーが自ら入居者の目線であったら便利な物や、壁紙の色、床の材料など他物件より付加価値の高い部屋を提供すれば多少家賃が高くても、入居率はあがるでしょう。
費用対効果をよく考えて実行してみましょう。
5:サブリースの利用
空室リスクの対策として、サブリースの利用が考えられます。サブリースとは、オーナーが所有する別件を不動産会社が一括して借り上げに転貸しすることです。
この形態を利用することにより、物件を一括管理してくれます。物件の管理はもちろん空室が出た場合は保証してくれます。オーナーにはいいことづくめですが問題点も抱えているので、サブリース利用前によく調べておきましょう。
6:入居率の高い管理会社
空室リスクの対策として、入居率の高い管理会社を調べ委託しましょう。入居率の高い不動産を多く手がけている管理会社であれば、空室を防ぐノウハウがあります。
ネットなどで検索すれば簡単に見つかりますが、概ね管理費が高くなります。管理が行き届いているのは付加価値として受け入れることができますが、管理費が高すぎても良くありません。
検索した会社をピックアップし、実際に足を運んで管理会社を選びましょう。
7:現地調査をしっかりと行う
空室リスクを避ける対策として、現地調査をしましょう。空室率の高い物件は、最寄り駅から徒歩10分以上のところが多いといわれています。但し、駅に近い物件は値段も高くライバルも多いので大変です。
そこで実際現地に行き、周囲の環境や情報などをもとに総合的に判断しましょう。現地に行かなければ得られない貴重な情報が得られることがあります。
空室率が高まる今後の未来は
2022年問題という言葉を、耳にしたことがある方もいるでしょう。日本の大都市圏の農地が、住宅用地として使われることで不動産の価格がさがり、空室率もあがるという仮説のことです。
今のままで行くと、人口の減少は避けることができない状況です。地方では空き家問題が顕在化しています。このような環境で空室率の上昇を抑えるのは、今まで以上に難しくなります。
しかし、今まで説明してきた空室のリスクの対策を早めに行う事で、空室率の上昇を抑えることができるでしょう。
賃貸用住宅の空室率は需要と供給のバランスが現状とれていない
賃貸用住宅の空室率は需要と供給のバランスできまります。この場合の需要は、人口と世帯数になります。
現状では空室が増えているにも関わらず、供給も続いているのでバランスの悪い状態が続いています。供給が増えている原因としては、富裕層の税金対策や老後不安の解消にサラーリーマン大家さんが増えていることです。
この流れはすぐに解消はしませんので、需要のある場所、魅力的な建物を建てることが必要かもしれません。