両建てとは?投資別(株・FX)両建てのメリットやトレードする際のコツ2つ紹介
2024 01.1この記事はPRを含みます
株・FXにおける「両建て」の意味
両建てとは、同じ銘柄で「売り」「買い」の両方のポジション(持ち高)を保有し、同時に行うことです。
売りと買い両方持っているのは一見矛盾しているように見ます。しかし、両方持っていることにより、リスクヘッジをしながら利益を狙っていける、と言う手法です。
英語にすると「Double Decker」ですが、こちらは意味が違って、通貨選択型と呼ばれる投資信託のことを指します。
株の場合
株の場合の両建ては同じ銘柄で買いと売りを同時に行うことを言います。通常、株は「安く買って高く売る」ことで利益を得ます。
しかし、これから上がると思って買いのエントリーをしたのに、相場が下落してしまった、でも、まだ決済したくない、と言う時に「空売り」のエントリーをします。
空売りとは、信用取引などを使って「借りて売る」ことです。株価が今後下落すると予測して空売りし、後に予測した通りに株価が下落した時に再び買い戻して利益を得る、と言う方法です。
そうすることで、「株価の上昇、下落どちらに転じても損をしない」と言うリスクヘッジにつながります。
FXの場合
FXの両建てとは、同一の通貨ペアを「売り」「買い」のポジションを同時に保有することを言います。
両建てを行うと理論的には「決済している状態」です。FXでは長期的に見たら「買い」ですが、短期的には「売り」と言うレートの時などに有効な手段とされます。
ただし海外FX業者では両建て禁止されている場合もありますのでご注意ください。
【投資別】両建てのメリット
両建ては株式投資では「一つの銘柄について買い玉と売り玉を両方保有すること」、FX取引では「一つの口座で売りポジションと買いポジションを持つこと」です。
株式投資、FX取引は取引方法が違うため、両建てにおけるメリットもそれぞれあります。しかし、双方に共通したメリットは「上下両方で決済ができるので、利益が上げられなくとも、損失を抑えることができる」ことでしょう。
投資別に詳しくメリットについてご紹介します。
株のメリット
株取引の両建てのメリットは株価変動の際にリスクを最小限に減らことです。両建てはクロス取引とも呼ばれ、株価が上がっても下がっても損が出ないようにするのが一般的な両建ての使い方になります。
リスクヘッジ以外にも株主優待の権利を入手するためにも両建てを利用できます。株主優待は得たいが、権利確定日を過ぎると損失の方が上回ってしまうという時に使います。これは有名な手法のため、逆にコスト(逆日歩)がかかってしまう可能性もあります。
株価変動の際のリスク回避
株式投資やFX取引、どちらにも「トレンドの方向性が見えない」ということがあります。上昇するのか下落するのか見極めタイミングが難しい場面です。そういう場面に、両建ての手法を使うことにより、株価がどちらに動いても対応できます。
保有中の株式が、持っているポジションとは逆の方向に動く可能性が高い場合、両建てを行うことでリスクヘッジとなるのです。
FXのメリット2つ
FX取引における両建ての手法のメリットは「約定回数の増加」「証拠金の効率が上がる」と言うものです。そのほかにも節税対策として使ったり、スワップポイントを使って利益を得ることも可能です。
両建てはリスクヘッジをするのにも有効です。結果的に利益は減ってしまいますが、それでも損失リスクは少なく抑えられるでしょう。
約定回数が増える
両建ての手法は約定回数が増えます。
両建ての手法の使い方の一つに「長期で買いポジションを持っているが、一時的にレートが下がったので、買いポジションを維持したまま短期で売る」と言うものがあり、これを行うことにより、「買いポジション」を維持したまま、「売り」が決済されます。
買いポジションと売りポジションを両方持つことにより、利益確定の決済回数が増えます。
証拠金の効率が上がる
一部の証券会社では両建てを行うと、ポジションの大きい方に証拠金が必要になるMAX方式を採用しています。
証拠金とは取引を行う上で必要な資金のことで、大体、FX取引総代金の4%ほどが証拠金として用意する金額です。証拠金制度を利用することで投資効率が向上します。
新規ポジションや利益確定決済の回数が増えることがメリットとして上げていますが、増えた約定回数に対して必要な証拠金はポジションの多い方だけで済むので、証拠金の効率が上がるのです。
株・FX両方におけるメリット
株・FX両方におけるメリットもあります。両建ては高騰した時、下落した時どちらでも利益が出るように、両方のポジションを持っておくことです。そのため、損失を少なくすることが可能になるため、リスクヘッジになります。
また、長期投資をしながら、短期投資が同時にできるというメリットも生じます。
メンタル面の負担がなくなる
両建てを行うことにより、株価や通貨が上下どちらに振れたとしても対応可能となるため、メンタル面での安心感が大きいです。
どちらか一方しかポジションを持っていなかった場合、逆向きに動いた時の精神的な負担は大きく、正常な判断が難しくなります。
しかし両建てを行なっていることにより、危機回避はできているので、メンタルに大きな負担を強いることはありません。
【投資別】両建てのデメリット
両建てにももちろんデメリットがあります。両建てはうまく使えば損失を少なく利益を得ることができる、リスクヘッジに富んだ方法です。しかし、使い方が難しく、決済のポイントを誤ると通常よりも大きな損失を抱える危険性も生じます。
ここからは、投資別の両建てのデメリットをご紹介します。
FXのデメリット2つ
FXには株式投資にはない「スワップポイント」「スプレッド」などがあります。
スワップポイントとは2カ国間の金利差のことです。スワップポイントは利益が出る場合もありますが、損失も出ます。
スプレッドは買値と売値の差額のことをいい、FX業者によってその値は異なります。
どちらもFX独自の仕組みで、FXで両建てをする場合、この2つの仕組みに注意してトレードを行う必要があります。
スワップが異なる場合はマイナスになることがある
スワップポイントとは「金利差調整分」のことを指します。異なる通貨間の金利から得られる損益のことを指し、このスワップポイントで利益を得る方法もあります。
しかし、両建てを行う時はスワップポイントに注意が必要です。保有する通貨ペアによってはスワップを支払わなければならない場合もあります。
通常、証券会社では売りと買いでは異なるスワップポイントを設けています。高金利通貨を低金利通貨で買った場合マイナススワップの方が上回るケースの方が多くなるでしょう。
両建ての期間が長いほど、毎日マイナスのスワップポイントが発生するといった事態を招きかねません。
買値・売値どちらかのスプレッドが広がる場合
スプレッドとは、買値と売値の差額のことです。両建てを行うことでスプレッドコストは2倍になります。また、スプレッドが広がった場合には、両建ての場合でも評価損が拡大してしまうので注意が必要です。
評価損が拡大した時、最悪の場合ロスカットの執行対象になることもあります。
スプレッド拡大の原因としては第一に取引している人が少ない(流動性が少ない)場合です。また、レートが急激に変化する場合にも、FX業者で全ての発注に対応しきれずにスプレッドを広げる場合があります。
株・FX両方におけるデメリット
株・FX両方の取引における両建てのデメリットは「初心者には難しい」ことです。両建ては利益を出せるものの、同時に損失も出します。そのため、損失部分の決済のタイミングによっては通常よりも大きな損失を出してしまいます。
複数のポジションを持つ、ということは両方を注意深く見なければいけないということで、初心者には難しい手法と言えます。
損失が拡大する可能性が高い
株、FX両方で言えることですが、両建ては決済タイミングの見極めが難しい手法です。どちらも保有しているということは、利益も損失も出ているということで、利益確定した後の損失の部分をどうするのか考えておく必要があります。
損失部分をそのまま放置しておくと、損失がさらに拡大してしまう危険が高いです。
また、損失部分の決済が終わった後、利益が出ていた方のポジションが下落、そのポジションでも損失を出してしまうこともあります。損失が通常取引よりも大きくなるといった危険性が生まれます。
両建てでトレードする際のコツ2つ
両建てでトレードする際のコツは2つあります。1つは「レンジ相場で行う」、2つ目は「値動きに自信がある時だけにする」です。
ここからはその2つのコツについてご紹介します。
レンジ相場で行う
レンジ相場とは一定の範囲の中で値が上がったり下がったりを繰り返し、相場の方向性が見えない相場のことを言います。売りと買いが拮抗していて、利確や損切りが拮抗していることで起こる相場です。
両建てはレンジ相場に合った手法です。特に価格が停滞している場合には両建てのポジションを持っておけば、価格の上下の動きに合わせて決済をすることで利益を得ることができます。
値動きに自信がある時だけにする
両建てが初心者に向かないというのは優れた相場観が必要となるからです。チャートの方向性やトレンドの強弱を読み取る力があれば、損失の上に損失を重ねることはないでしょう。
両建ては読み間違えると、利益を出そうとしたポジションも損失になってしまう場合があるため、値動きに自信がある時のみ使用すべきです。
さらに言うと、完璧にチャートやトレンドを読み取る力があるならば、そもそも両建ては必要ないかもしれません。
両建ては上級者向きのトレード手法であると理解しよう
両建てには優れた相場観が必要となります。なぜなら決算ポイントを見誤った場合、大きな損失を被ってしまうことがあるからです。そのため、両建てを行うためには、経験に基づいた優れた相場観が必要で、初心者には少し難しいテクニックとなります。
両建ては、特徴を捉えてうまく使いこなす必要があります。
また、業者によっては両建てを禁止しているところもあります。露見すると口座凍結されてしまうこともあるので気をつけましょう。
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