用途地域の必要性3つと調べ方2つ|用途制限を調べるメリットを紹介
2020 10.21この記事はPRを含みます
用途地域とは
用途地域とは、計画的な市街地を作るという名目で、建築できる建物の種類や用途の制限が定められた13地域に分けられているエリアのことをいいます。用途地域によって、地域ごとに住み心地やライフスタイルが変わってくるところがあるでしょう。
本記事では、用途地域の必要性3つと調べ方2つ、用途制限を調べるメリットを紹介していきます。用途地域の内容や調べ方について興味がある方は参考にしてみてください。
用途地域の種類3つ
はじめに、用途地域の種類3つについて紹介していきます。用途地域の種類は、細かく見れば13の種類にわかれますが、代表的な種類として、住居系・商業系・工業系の3つがあります。
建物の用途だけでなく、建物の高さや規模などを制限されているため用途地域によって、街の雰囲気が決まってくるでしょう。
用途地域の種類1:住居系
用途地域の種類1つ目は、住居系です。用途地域の13地域中8つ(第1種低層住居専用地域・第2種低層住居専用地域・第1種中高層住居専用地域・第2種中高層住居専用地域・第1種住居地域・第2種住居地域・準住居地域・田園住居地域)が住居系に含まれます。
住居系は住環境が優先された用途地域なので、戸建てが多く穏やかで子育てしやすいという特徴があります。大きな商業施設や工場は建てることができません。
用途地域の種類2:商業系
用途地域の種類2つ目は、商業系です。商業系は、お店が多い地域です。昔ながらの商店街が立ち並ぶ近隣商業地域と、駅前商店街と呼ばれ、市街地の中心部に位置している商業地域の2つがあります。
規制は比較的緩やかで、環境的に悪影響が出る可能性のある工場や、危険物を扱う工場以外であればどのような建物でも建てることが可能です。利便性が高く、人が多く集まり賑やか、住居にはマンションが多いという特徴があるでしょう。
用途地域の種類3:工業系
用途地域の種類3つ目は、工業系です。工業系は、工場の利便性を高める地域で、準工業地域・工業地域・工業専用地域の3つにわかれています。
準工業地域は、町工場が多い住宅地に指定されていることが多く、工業地域はマンションが建つこともありますが、基本的に工業用途の建物がメインの地域です。
工業専用地域は、計画的に整備されたコンビナートや工業団地が立ち並ぶ工業地域であり、住宅を建てることはできません。
用途地域の必要性3つ
用途地域は、地域の住環境を整えるためのエリア分けであり、あらかじめ、「その土地をどういう用途の土地にするか」という意味が含まれています。では、なぜ事前に土地の用途を定めておく必要があるのでしょうか。
次は、用途地域の必要性3つについて紹介していきます。用途地域には、計画的な街づくり・住みやすい環境整備・効率的な公共投資を可能にする、という必要性があります。
用途地域の必要性1:計画的な街づくり
用途地域の必要性として1つ目は、計画的な街づくりです。住居系・商業系・工業系とあらかじめ指定することで、穏やかな住宅地を作るのか、賑わいのある商業地域をつくるのか、工場メインの地にするのか、などどのような街づくりを行うか定めることができます。
用途地域の必要性2:住みやすい環境整備
用途地域の必要性として2つ目は、住みやすい環境整備です。用途地域は、建てられる建物の種類や大きさなどが制限されているので、地域ごとに住み心地や暮らしが変わってきます。
例えば、住宅地の中に工場があると、騒音や公害の問題で住居としては住みにくい環境ができてしまいますし、工場側にとってもトラックが通りにくい状況が生まれてしまうでしょう。用途地域によって住み分けできればこのような問題は発生しません。
用途地域の必要性3:効率的な公共投資を可能にする
用途地域の必要性として3つ目は、効率的な公共投資を可能にするということです。国土交通省住宅局の資料によると、田園住居地域という用途地域が2019年4月から追加されました。
田園住居地域は、都市部にあった農地が、一気に住宅地化しまうことで、街の緑が減ってしまう事態を防ぐために設けられた用途地域です。田園住居地域で建物の種類や用途を制限することによって、効率的な公共投資を行い農業との土地利用の調和をつくることができるでしょう。
用途地域の調べ方3つ
用途地域の調べ方について、どうしたらよいか悩んでしまう方もいるでしょう。用途地域の調べ方にはいくつか方法があります。
次は、用途地域の調べ方3つについて紹介していきます。用途地域の調べ方には、国土交通省のホームページ・お住いの地域の役所に電話・Webで検索、という方法があります。自分にあった調べ方で、知りたい土地の用途地域を知っていきましょう。
用途地域の調べ方1:国土交通省のホームページ
用途地域の調べ方として1つ目は、国土交通省のホームページを見るという調べ方です。用途地域は、国土交通省のホームページを見れば用途地域はわかりますが、この調べ方は分かりにくく、初めて見る方にとって少し難しい方法でもあるでしょう。
もう少し簡単な調べ方は、次に紹介するお住いの地域の役所に問い合わせる方法がおすすめです。
用途地域の調べ方2:お住いの地域の役所に電話
用途地域の調べ方として2つ目は、お住いの地域の役所に電話するという調べ方です。住んでいる地域の役所に電話して、地域名を言い、「用途地域を教えてください」といえば、簡単に用途地域が判明するでしょう。
電話以外でも、役所の窓口で都市計画図を閲覧して、用途地域を知るという方法もあります。
用途地域の調べ方3:Webで検索
用途地域の調べ方として3つ目は、Webで検索する調べ方です。「自治体名」と「都市計画図」と入力し、ネットで検索してみましょう。
例えば「さいたま市」「都市計画図」と検索すると、さいたま市HPの「さいたま市地図情報」ウェブサイトにたどりつきます。
そこから「さいたま市地図情報」というページに進むと、都市計画情報として地図上で色分けされている地図を見ることができ、用途地域を調べることが可能です。
用途地域の用途制限を調べるメリット
最後に、用途地域の用途制限を調べるメリットについて紹介していきます。用途地域の用途制限を調べることにより、資産価値がわかることと、自分に合う住居環境を知れるというメリットがあります。
資産価値については、土地を売るかどうか検討するときに知っておく必要があるでしょう。また、遺産として相続させるときにも重要になります。自分に合う住居環境を探す場合も、その土地の特徴は理解しておくべきでしょう。
資産価値がわかる
用途地域の用途制限を調べるメリットとして1つ目は、資産価値がわかることです。例えば、人が多く集まるような商業地やオフィスビル、高層マンションなど高い建築物、容積率の高い地域の資産価値は高くなります。
その土地を資産、または投資目的として購入するときは、用途地域の用途制限を調べるようにしましょう。
自分に合う住居環境を知れる
用途地域の用途制限を調べるメリットとして2つ目は、自分に合う住居環境を知ることができることです。住居を選ぶときは「自分がどのような生活が送りたいか」ということが重要になるのではないでしょうか。
用途地域を確認することで、自分が求めている利便性や住環境を見つけることができます。例えば、家から近いところに大きなスーパーやスポーツジムが欲しいという場合は、商業系の用途地域に近い住居系地域がおすすめです。
用途地域の調べ方をマスターして不動産投資に活用しよう
用途地域の必要性や調べ方、用途制限を調べるメリットを紹介しましたがいかがでしたでしょうか。用途地域はその土地がどのような内容に対して重視されている地域なのか、住居に制限がかかる地域なのか判断するために有力な情報源になります。
自分が持っている土地、または購入しようとしている土地が、どのような活用価値があるのか見出す指標にもなるので、用途地域の調べ方をマスターして、不動産投資に活用していきましょう。