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不動産を売却した際の住民税基礎知識5つ|特別控除の注意点6つ

2020 10.21この記事はPRを含みます

不動産を売却したときの住民税とは

不動産を売却した場合、売却時に発生する譲渡所得に対し住民税を支払う必要があります。住民税は、都道府県民税と市町村民税を意味し、1月1日時点で住んでいる所在地に納付する税金です。

譲渡所得の場合は分離課税となるため、通常の住民税とは分けて計算する必要があります。また、譲渡所得は個人所得に分類されることから所得税も合わせて納付します。譲渡所得の所得税は、不動産を所有している期間によっても税率が異なります。

計算方法

譲渡所得の住民税は、不動産を買った金額から売却金額と諸経費を引いた金額をベースに計算をします。不動産を売却した際に発生する譲渡所得の場合は、不動産の所有期間によって住民税の税率が異なります。

所有期間が5年以下の場合は9%、5年以上になると5%となります。たとえば、5年以上保有していた800万円で購入した不動産を1,000万円で売却した場合は、購入金額から売却金額を引いた差額200万円×0.05%=10万円となります。

不動産を売却したときの住民税の基礎知識5つ

不動産を売却した際の住民税は、譲渡所得に対してかかる税金となるため各自で確定申告が必要になります。住民税の基本は、個人住民税と法人住民税がありますが、譲渡所得の場合は別途かかる税金となります。

また、住民税の税率は、不動産の所有期間によっても大きく異なります。不動産の売却を考えている方は、譲渡所得にかかる税金の基礎知識を理解し、自分にとって適したタイミングで取引を行うようにしましょう。

1:給与とは別で課税される

不動産を売却した際の譲渡所得に対する住民税は、給与などを含む所得とは別で課税されます。住民税は、個人住民税と法人住民税に分かれており、所得割と均等割で構成されています。

所得割の計算については、所得金額から控除額を引き、税率10%を掛けたものが住民税となります。譲渡所得の場合は、所得の中でも特例となるため、不動産売却利益から適応した税率を掛けた住民税を別途納める必要があります。

2:譲渡所得として確定申告が必要

不動産を売却することで得た譲渡所得は、譲渡所得の申告書を別途添付し確定申告をする必要があります。不動産を売却した譲渡所得の確定申告書は、申告書B第一表・第二表、申告書第三表(分離課税用)を記載します。

申告書第三表における譲渡所得の内訳書については、居住用の不動産か否か、売却時に損益が発生した場合など、状況により記載方法や控除額が異なります。

3:不動産の分離課税に対する所得税の税率

不動産を売却して得た譲渡所得は、給与などの所得とは別の分離課税となり、不動産の所有年数によって税率が異なります。不動産を所有して5年未満の場合は所得税率30%、5年以上になると税率15%となります。

また、売却した不動産が居住用住宅の場合かつ所有してから10年を超えている場合は、特例として譲渡所得6,000万円以下の場合の所得税率は10%となり、譲渡所得が6,000万円を超える場合は15%で加算されます。

4:短期譲渡所得と長期譲渡所得

不動産を所有した期間が5年未満の不動産を売却した所得を「短期譲渡所得」、所有期間が5年以上の不動産を売却した場合は「長期譲渡所得」と表し、それぞれで税率が異なります。

不動産の所有期間の計算は、その年の1月1日が基準となり算出されます。短期譲渡所得においては、所得税30%、住民税9%が基本です。長期譲渡所得になると、所得税15%、住民税5%となり、短期よりも減税措置があるメリットがあります。

5:10年超所有軽減税率

不動産売却における譲渡所得では、居住用不動産の所有期間が10年を超えると税率が引き下げられる措置があります。

譲渡所得金額が6,000万円以下の場合は所得税率10%、6,000万円を超える場合は所得税率15%となります。

居住用の不動産については3,000万円の特別控除があり、控除額を差し引いた金額が課税長期譲渡所得金額となります。

不動産を売却したときの住民税の特別控除の注意点6つ

不動産を売却した際の譲渡所得には、条件による特例や控除措置があります。譲渡所得で発生する住民税や所得税は、譲渡所得から諸経費や控除額を差し引いた金額をベースに計算されます。

不動産の中でも、住居として使用している不動産については控除があり、譲渡所得の金額によっても税率や控除額が異なります。では、不動産を売却したときの特別控除や特例についてくわしく見ていきましょう。

1:自身の居住用財産を売却した場合

自身の居住用財産を売却した場合は、所有期間の長さに関係なく3,000万円の特別控除を受けることができます。住民税や所得税は、譲渡所得から3,000万円の特別控除や諸経費を差し引いた金額をベースに計算されます。

住居の中には、適用除外とされるケースもあるため注意が必要です。特別控除を受けるために入居したと思われる場合や新居の仮住まいとして使用した住居など、一時的な滞在先としての住居は適用外となります。

2:住んでいた場合は住まなくなった日から3年

かつて住まいとして利用していた住居の場合は、住まなくなってから3年以内であれば居住用住居としての特別控除を受けることができます。

たとえば、2020年3月以降から住まいとして利用していない場合、2023年の12月21日までに売却すれば対象となります。かつて住んでいた住居を取り壊した場合でも、敷地の譲渡契約を1年以内に諦結し、他の用途に使用していなければ特別控除の対象となります。

3:売り手と買い手が親子や夫婦ではない

不動産を売却した際、売り手と買い手が親子や夫婦の場合は特別控除の適用外となります。たとえば、一緒に暮らしている親族や内縁関係にある人も適用外となり、不動産を売却した後同居する人や法人がいる場合も除外となります。

家族も含め特別な関係のある方に不動産を売却する場合は、通常よりも大幅に値下げした金額で販売するケースが見られ、相続税や贈与税などにも関連することから適用除外とされています。

4:別荘・趣味・保養のための家屋は適用外

別荘や趣味の一環として購入した家屋については、特別控除の適用外となります。別荘や保養のために購入した不動産は、居住用財産以外の不動産と同じ譲渡所得の計算となりますが、一部特例があります。

別荘や保養のために利用していた家屋を、国や公共団体などに譲渡する場合は税率の軽減措置があります。短期譲渡所得の場合、長期譲渡所得と同じく所得税率15%、住民税率5%に引き下げられます。

5:10年超所有軽減税率と併用できる

居有用の不動産を10年以上所有している場合は、居住用不動産の特別控除に加え、所得税と住民税の軽減税率が適用されます。短期譲渡所得における所得税率は15%ですが10%へ引き下げ、住民税も5%から4%へと減税されます。

ただし、課税長期譲渡所得金額が6,000万円をこえる場合、所得税率15%、住民税率5%のままとなり、税率は据え置きとなります。大きな減税措置となるので、必ず所有期間を確認しましょう。

6:買い換えの特例は併用できない

住居用の不動産を売却し、新たな新居を購入する場合は、売買で発生する特例は併用ができません。買い換えの特例は、不動産を売却した得た所得にかかる税金を繰り延べすることができます。

また住居を購入する際、住宅借入金等特別控除を受けた場合、入居した前後年を含め3年以内に売却すると適用除外となります。買い換える不動産の床面積が50平方メートル以上の場合は適用など、適用条件が細かく決められています。

不動産の売却査定見積もりサイト4選

不動産の売却をお考えの方は、不動産の査定を行ってくれるサイトを利用し、査定金額を調査しておくのがおすすめです。

不動産の査定は、さまざまな不動産会社がポータルサイトを運営しており、複数の不動産に一括で見積もり依頼をすることが可能です。

査定は無料で行うところが多く、早めに依頼するのがおすすめです。では、不動産の売却が初めての方でも安心して取引できるポータルサイトをいくつかご紹介していきましょう。

1:HOME4U

NTTデータが運営するHOME4Uでは、不動産売却をはじめ、賃貸・購入、投資なども行っている不動産情報サイトです。不動産の種類によっても査定から売却までの期間が異なり、お客様の要望に沿った売却方法を丁寧に提案してくれます。

不動産の売却は不動会社によっても金額が異なる場合もあり、HOME4Uでは最大6社の不動産会社へ査定依頼することができます。よりパートナーを選びたい方におすすめのサイトです。

HOME4U

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2:イエウール

イエウールでは、不動産売却が初めての方でも安心して取引ができるよう、全国にある不動産ネットワークを駆使し、お客様に最適な査定価格を提案しています。

イエウールでは忙しくて時間のない方でも簡単に手続きが進められるよう、サイトに必要項目を入力し、不動産屋選びから査定結果までをネット上で行うことができます。

悪徳不動産など、不利益な会社は排除し、安心かつ安全に不動産の売却取引を行えるおすすめのサイトです。

3:すまいValue

不動産業界を牽引する有力会社6社が運営しているすまいValueは、これまで10万件以上の不動産売却の実績を持ち、初めての方でも安心して取引できる不動産売却をサポートしています。

査定は無料で行うことができ、最大6社への査定依頼が可能です。資金計画から契約手続きまで、不動産業界でも有名な6社が丁寧かつしっかりサポートしてくれます。不動産売却後の悩みや質問などにも対応してくれるので、初心者でも安心です。

4:SRE不動産

ソニーグループが運営するSRE不動産では、顧客からの信頼度や安心感の高い企業として評価も高く、ソニーが開発したAIを駆使し不動産の査定を行ってくれます。

SRE不動産では、不動産の売り手と買い手のニーズに応え、圧倒的な広告を駆使し、双方にとって最適な価格を提案します。不動産の売却にとって必要な立地条件や住居条件、市場動向をはじめ、AIを利用しながらさまざまなデータを集め査定を行うことが可能です。

不動産の売却査定額を参考に住民税を計算してみよう

不動産売却をお考えの方は、売却査定額を算出し、譲渡所得にかかる所得税や住民税を事前に計算しておくことが重要です。不動産の売却で得た譲渡所得は、不動産の所有年数によってもかかる税額が異なります。

また、住居用の不動産を売却する場合は、3,000万円の特別控除がある特例が適用されます。特例には条件や期間が定められているため、不動産が条件に合っているかを確認し、適切なタイミングで売却しましょう。

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