家を買うなら年収はいくら必要?家を買う前に考えること5つと年収別パターン
2020 10.21この記事はPRを含みます
家を買うのに年収はどのくらいがよい?
人生におけるライフイベントの1つとして、家を買いたいと思う方は多いのではないでしょうか。しかし高額な買い物のため、自分に年収がいくらあれば無理なく家が買えるのか、慎重に検討したいところです。
個人が住宅ローンを借りられる額と購入する家によっても違いが出るため、家を買うための年収がいくらあればいいのかと言うことは難しいでしょう。そのため年収ではなく、まず家を買える金額はいくらなのかを見ていく必要があります。
家を買える金額とは?
家を買える金額とは、「頭金+住宅ローン借り入れ可能額」で決まります。そのため、今の家計から頭金にいくら回せるか、どのくらい金融機関からお金を借りることができるかを事前にチェックする必要があります。
家を買う前に考えること5つ
仮に、せっかく気に入った家を買うことができたとしても、購入後の住宅ローンに無理のある内容では生活自体が苦しくなり、ひいては家を手放してしまう事態に陥るということも考えられます。
そうした事態を防ぐため、家を買う際には毎月の返済額と購入後に必要な金額も含めて、慎重に検討する必要があります。それでは、具体的にどのようなことに気を付けて考えればよいのでしょう。
家を買う前に考えること1:頭金はいくら用意できるのか
頭金というのは、家の価格のうち現金で支払う分のことを指し、一般的には物件購入価格の2割程度が目安と言われています。頭金が多ければ多いほど、残りの住宅ローンの返済はラクになりますが、今ある貯金を全額頭金に回すことは避けましょう。
病気になったときなどに備える生活予備費や、子供がいる家庭では教育資金、将来の車の買い替え費用など、現金が必要になった場合のお金を残しておく必要があります。
家を買う前に考えること2:購入額は住宅ローンの金利を含めた額で考える
住宅ローンは借金です。つまり、借入金額+住宅ローンの金利を返済していく必要があります。
借入額3,000万円、金利1%、35年で支払いの場合(元利均等、ボーナス時加算なし、金利は返済期間中変わらないとして試算)トータルの支払金額は3,557万円になります。住宅ローンの借入額3,000万=返済金が3,000万ではないことに注意が必要です。
家を買う際は、住宅ローンの金利を含めた額で検討しましょう。
家を買う前に考えること3:支出の多い時期について考える
人生のライフイベントの中でも、住宅資金のほかに教育資金、老後資金は必要な金額が多いと言われています。子供がいる家庭の場合、幼稚園から大学まですべて国公立に通わせたとしても一人当たり約742万円かかります。
また、ゆとりある老後を過ごすためには定年までに、まとまった貯蓄を用意する必要があるでしょう。そのため、自分が定年まで何年あるかを逆算し、無理のない返済プランを立てることが必要です。
家を買う前に考えること4:返済可能額か考える
「借入可能額(借りられる金額)」と「返済可能額(返せる金額)」は異なります。一般的に住宅ローンは、年間返済額が年収の25%以内に収まることが望ましいと言われています。
上記でも説明したように、人生には住宅ローンのほかに様々なライフイベントや、働けなくなったときのリスクに備えておくことが必要です。金融機関から提示される借入可能額を目一杯借りてしまうと、返済が苦しくなることもありますので気を付けましょう。
家を買う前に考えること5:マンションは毎月の管理費も念頭に
マンションを購入する際には、月々のローンの支払いとは別に、管理費、修繕積立金などの支出が発生します。これは日常の共用部分の管理にかかるお金や、10年後、20年後のマンションの修繕、メンテナンスにかかる費用です。
また修繕積立金額は一定ではなく、築年数が増えるほど値上げされていく傾向にあります。希望のマンションの管理費、修繕積立金がいくらなのか、事前にチェックしておきましょう。
【年収別】家を買うローンのシミュレーション4パターン
家を買う際には事前にローンのシミュレーションをすることが大変重要です。住宅ローンを組む際に、無理なく返済できる住宅購入予算の簡単なチェック法は、年収の5~6倍と言われています。共働きの場合は、世帯年収で計算してみてください。
それでは、年収別に家を買うローンのシミュレーションを4パターン見ていきましょう。
ローンシミュレーション1:400万円未満
年収400万円の場合、住宅購入の予算の目安は2,000万円~2,600万円です。
月々の住宅ローン負担額の目安は、年収に対してのローンの負担(年収負担率)を25%で計算すると、毎月約80,300円、トータルの住宅ローン借入金額は約2,710万円となります。(頭金、ボーナス加算なし、借入金の金利1.5%で35年で組んだ場合)
また、頭金があれば月々の負担をより軽くできます。頭金が用意できる場合は、金額の目安が400万円~520万円です。
ローンシミュレーション2:500万円~600万円
年収600万円の場合、住宅購入予算の目安は3,000万円~3,600万円です。
月々の住宅ローン負担額の目安は、年収負担率を25%で計算すると、毎月125,000円、トータルの住宅ローン借入金額は4,082万円となります。(頭金、ボーナス加算なし、借入金の金利1.5%で35年で組んだ場合)
また、頭金が用意できる場合、金額の目安は600万~720万円です。
ローンシミュレーション3:600万円~800万円
年収が800万円の場合、住宅購入予算の目安は4,000万円~4,800万円です。
月々の住宅ローン負担額の目安は、年収負担率を25%で計算すると、毎月167,000円、トータルの住宅ローン借入金額は5,454万円となります。(頭金、ボーナス加算なし、借入金の金利1.5%で35年で組んだ場合)
また、頭金が用意できる場合、金額の目安は800万円~920万円です。
ローンシミュレーション4:1000万円以上
年収1,000万円の場合、住宅購入予算の目安は5,000万円~6,000万円です。
月々の住宅ローン負担額の目安は、年収負担率を25%で計算すると、毎月208,000円、トータルの住宅ローン借入金額は6,793万円となります。(頭金、ボーナス加算なし、借入金の金利1.5%で35年で組んだ場合)
また、頭金が用意できる場合、金額の目安は1,000万円~1,200万円です。
そのほかの状況別家を買うためのポイント3つ
これまで家を買うための注意点、シミュレーションを見てきました。実際のところ家は買いたいけれど、シングルマザーや収入の手取りが少ないなど、様々な事情があって資金繰りに悩まれる方も多いのではないでしょうか。
そのような状況でも家を買うためのポイント3つを以下でご紹介します。
家を買うポイント1:年収が低い
基本的には年収が低くても、安定して継続した収入があれば住宅ローンを組むことは可能です。住宅ローンがいくら組めるかを不動産会社に相談して、まずは情報を収集してみましょう。
しかしながら必然的に借入可能額は低くなってしまうので、立地や予算など選択肢が狭まってしまう可能性が高くなることが考えられます。買いたい物件の相場と借入可能額の金額が見合わない場合、年収を上げられないか検討してみるのも良いでしょう。
家を買うポイント2:頭金がない
頭金がなくても、満額住宅ローンを組むことは可能です。しかしながら、満額ローンを組むと毎月の負担額は大きくなってしまいます。必ずしも頭金は必須ではありませんが、金融機関によっては頭金の割合で金利が優遇される場合もあるでしょう。
そのため、頭金があれば購入後の返済も余裕が生まれますし、物件購入の幅が広がります。頭金が貯められる余裕があれば、貯めてから家を買うことも検討してみましょう。
家を買うポイント3:非正規社員
アルバイトやパートタイマー、派遣社員、契約社員など非正規社員でも家を買うことは可能です。
正社員と比べて銀行や信用金庫などの民間の金融機関から、お金を借りることは難しいかもしれません。しかし「フラット35」を利用すれば、雇用形態に関係なく住宅ローンを申し込むことができます。
ただし、正社員と比べると借りられる金額が少なくなることがあります。また、勤続年数が1
年未満だと審査が通らないこともありますので注意しましょう。
家計の支出が多い時期を基準に返せる額をしっかり把握しよう
夢のマイホーム、買ってからこんなはずじゃなかったと後悔しないためにも、事前に情報をきちんと収集し、無理のない範囲で資金計画を立てることが重要です。
先に述べた教育資金、老後の準備に向けた資金など、支出の多い時期を基準に計画的な返済プランを練っていきましょう。