エアコンをつけっぱなしにして電気代を抑えるポイント4つ|メリット3つ
2020 10.21この記事はPRを含みます
エアコンの電気代とは?
「エアコンを使うと電気代が高くなる」というイメージはないでしょうか。特に真夏の暑い時期などは、1日の消費電力のうち約50%がエアコンに使われていると言われています。そのため、エアコンを使うたびに電気代が気になっている方も多いでしょう。
今回は、電気代を節約するために「エアコンのつけっぱなし」をどう活用すれば良いのかを検証します。本題に入る前に、まずは電気代について見ていきましょう。
エアコンの電気代の計算方法
エアコンの本体に貼られたシールを確認し、「消費電力(kWh)」を調べます。「消費電力」は容量や性能によって異なり、冷房時と暖房時でも数値は変わります。もし消費電力の単位が「W」の場合は「kWh」へ変換し、1W=0.001kWなので、770Wの場合は0.77kWです。
次に、1kWhあたりの電気料金ですが、電気料金は契約中の電力会社によって異なります。あとは、計算式に当てはめてみましょう。「消費電力(kWh)」×「電気料金単価(円/kWh)」=エアコンの電気代です。
1時間の場合
実際に、消費電力が770W(冷房時)のエアコンを例にとって計算してみましょう。電気料金の単価を仮に27円/1時間とすると、「消費電力(0.77kW)」×「電気料金単価(27円/kWh)」という計算式になります。単純計算すると、20.79円です。
つまり、消費電力770W(冷房時)のエアコンであれば、夏は1時間当たり約21円の電気代がかかるという計算になります。
1ヵ月の場合
1時間分の電気料金が計算できれば、1ヵ月分のおおよその電気代は自然にわかってきます。「1時間の電気代の目安」×「1日の使用時間」×「使用日数」です。
ただし、上記の計算式はあくまでも基準で、変動する可能性は大いにあるでしょう。1ヵ月間外気温が全く変わらないということはあり得ませんし、設定温度との差が大きい日はそれ以上に電力がかかることも考えられます。1ヵ月のエアコン代を出すのは、実は難しいのです。
エアコンをつけっぱなしにした場合の電気代はどうなる?
では、エアコンをつけっぱなしにした場合、本当に電気代はお得になるのでしょうか。こまめにオンオフを繰り返した場合と、長時間つけっぱなしにした場合では電気代にどんな影響が出てくるのか、具体的に見ていきます。
こまめにエアコンを消した場合
電気代を節約しようと、エアコンの電源をこまめに消している方もいるでしょうが、実は、かえって電気代を高くしてしまっていることがあります。
エアコンは、設定温度に達するまでが一番電力を使います。つまり、設定温度になったからといってスイッチをオフしてしまうと、次にエアコンをつける時にまた大きな電力がかかってしまうのです。
快適な温度になった後も引き続き部屋で過ごすのであれば、エアコンはそのままにしておきましょう。
長時間でのつけっぱなしは避ける
こまめにオンオフを繰り返すと、かえって電気代がかかるとはいえ、むやみにつけっぱなしにしているのはもちろん良くないでしょう。当たり前ですが、つけている時間が長ければ長いほど、電気代はかかってしまいます。
そのため、つけっぱなしを有効活用できるのは、自宅にいる時間が長い時の話です。例えば日中仕事に行っている間や、遠方に出かける時など、数時間以上家を空ける際は必ず電源を切るようにしてください。
エアコンをつけっぱなしにして電気代を抑えるポイント4つ
ただ単にエアコンをつけっぱなしにするのは電力がかかる一方ですが、きちんとポイントを押さえれば電気代の節約につなげることができます。電気代を抑えるために「エアコンのつけっぱなし」をどう活用すれば良いのか、知っておくべき4つのポイントを見ていきましょう。
電気代を抑えるポイント1:自動運転
エアコンをつけっぱなしにする際に、効率が良いのは「自動運転」を使うことです。自動運転モードは設定温度まで一気に室温を上げ下げした後、送風運転などで室内温度を一定に保ちます。
短時間で設定温度にするため無駄な電気代がかからず、簡単にいえばこまめなオンオフを自動でやってくれている状態です。長時間つけておく必要がありそうな時は、自動運転モードを選ぶようにしましょう。
電気代を抑えるポイント2:時間帯
エアコンはつけっぱなしにしておいた方が、電気代がかからない時間帯というのもあります。
空調機メーカーであるダイキン工業株式会社の実験によると、9:00~18:00の時間帯はつけっぱなしにし、18:00~23:00はこまめに入り切りした方が消費電力量が少ないという結果が出ています。
外気温の変化や日差しの強さによって、起動時に使われる電力が違ってくるため時間帯により、つけ方を工夫するのもポイントです。
電気代を抑えるポイント3:温度の差があるとき
エアコンは、現在の気温から設定温度に達するまでの間に一番電気代がかかります。つまり、外気温と設定温度の差が大きければ大きいほど、エネルギーを使うといえるでしょう。
そのため、真夏日や真冬日など外と室内で温度差がある時は、こまめにオンオフをしてしまうと大きな電力を使うタイミングが、それだけ増えるということになります。温度差が激しい日は、つけっぱなしの方が電力を抑えられることを覚えておいてください。
電気代を抑えるポイント4:少しだけ出かける場合
先ほども記述した通り、電気代が一番かかるのはつけ始めてから設定温度に達するまでです。設定温度まで冷やしたり温めたりした後は、送風だけで維持している場合が多いため、とても少ない電力で済んでいます。
そのため、30分程度の外出であれば、エアコンはつけっぱなしの方が電気代の節約になるといえるでしょう。出かけるたびにエアコンをオンオフすると、その分大きなエネルギーを使うことになります。
エアコンをつけっぱなしにするメリット3つ
エアコンをつけっぱなしにすると良いのは、決して電気代を節約できるだけではありません。日常生活を快適に過ごす上でのメリットもたくさんあります。具体的にどんな良いことがあるのか、3つのメリットを探ってみましょう。
つけっぱなしにするメリット1:消し忘れの必要がなくなる
まずは、つけっぱなしにしておくことで「消し忘れた」という精神的なストレスがなくなるでしょう。また、リモコンを探してエアコンの電源をオンオフするといった作業を省くことができまし、玄関先で「消したかな」と気に病むこともないので、無駄な時間を削減できます。
つけっぱなしにするメリット2:快適に過ごしやすい
とにかく快適に過ごせます。エアコンをつけっぱなしにするメリットといえばこれに尽きるのではないでしょうか。部屋の温度が常に快適に保たれていれば、暑さや寒さをこらえるつらい時間をなくすことができ、イライラすることも少なくなるでしょう。
つけっぱなしにするメリット3:寝やすくなる
エアコンをつけっぱなしにすることで日中はもちろん、熱帯夜などは寝やすくなるというのもメリットのひとつです。
人が眠りにつく時、睡眠が深くなるにつれ体の内部の温度が下がるようになっています。そのして、夏の夜に寝苦しく感じるのは、体の温度が下がらないからだと考えられています。つまり、エアコンをつけることは睡眠の質を上げることにも繋がります。
エアコンの電気代を抑えるコツ3つ
最後に、エアコンの電気代を抑えるコツを見ていきましょう。エアコンをつけっぱなしにすることと並行して行なうことで、より電気代の節約になる方法が3つあります。ぜひ、参考にしてみてください。
電気代を抑えるコツ1:風向きに気を付ける
どんなにエアコンをつけても、「温度むら」ができてしまうと効率が悪くなります。例えば冷房を使っている時、部屋の下のほうに冷たい空気がたまっていても、エアコン周りに暑い空気があれば「部屋はまだ冷えていない」と勘違いして余計な電力を使ってしまうのです。
そこで気をつけたいのが、エアコンの風向きです。空気の性質を考慮し、冷房の時は風向きを水平か上向きに、暖房の時は水平か下向きに設定しましょう。
電気代を抑えるコツ2:断熱シートを使う
断熱シートとは、その名の通り「熱を伝わりにくくしてくれる」シートです。夏場は外からの熱気を遮断して室内の冷気を逃さないようにし、冬場は外からの冷気を遮断して室内の暖気を逃しにくくしてくれます。
このシートを併用することで、エアコンで設定した快適な温度が保たれやすくなるでしょう。冷暖房の効率が上がり、エアコンに使われる電力の節約も期待できます。
電気代を抑えるコツ3:扇風機を使う
「温度むら」をなくすもうひとつの方法として、扇風機を併用する方法も有効です。室内の温度差をなるべく作らないようにすることで、エアコンの設定温度を無駄に上げる必要がなくなります。
扇風機は、エアコンからくる風を背にして置き、風を送りたい方向に向けるのがコツです。冷たい空気、温かい空気を遠くまで届けることができ、部屋全体が快適な温度に保たれます。
エアコンのつけっぱなしを上手に活用しよう
一見、膨大な電力を使うように見える「エアコンのつけっぱなし」ですが、上手に活用することでむしろ電気代の節約に繋がります。エアコンの性能や電気代のかかり方を知ることで、簡単に取り組むことができるのも特徴です。
また、家庭の光熱費を抑えることはもちろん、環境にも優しい行動でもあるでしょう。ぜひこの冬から挑戦し、エアコンのつけっぱなし術を実践してみてください。